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介添え付き車椅子で行くバリ旅行の記録 その1
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78歳の母と一緒にバリ島に行ってきました。

旅行期間:2013年1月5日〜12日の8日間
主な行程:ヌサドゥアホテル2泊、郊外観光、ウブドヴィラ4泊、ウブド観光
お願いした旅行会社:バリ王
母の状態:
体重約80キロ、大腿骨を骨折ののち人口関節に。長時間の外出には車椅子を使用。2本杖にて30メートル程度の歩行と数段の階段の乗降は可能。障害者認定4級

 一度も海外旅行に行ったことのない母のために企画した海外旅行。78歳の母と私たち夫婦の3人旅です。数年前に父が先立ち家族3人になってから、車椅子を使っての旅はこれが3回目。前2回は沖縄でした。沖縄行にはこじんまりとしていて障害者には便利な神戸空港を利用。沖縄本島は日本の中ではかなりバリアフリー化が進んでいる地域で、車椅子移動においてほとんど困ることはなかったのですが、今回旅するバリ島は、海外であることに加えて、かなりのバリアフリー後進地域だと聞くので、ネットでの情報収集を行ったものの、車椅子関連の情報はさほど得られず、とりあえず旅行会社にあたってみることに。
 今回お願いした旅行会社はバリ王さん。ここは価格的にお安いと評判の旅行会社のようですが、それが選んだ理由というわけでは特になく、バリに詳しく大阪事務所が職場の近くにあるからという理由でした。アポイントも取らずお昼休みにお伺いしましたが、快く相談に応じていただけました。バリ王さんでは過去にもずいぶん大勢の方々を車椅子で送り出しているとのお話に安堵した私たちは、すぐさまここにお願いすることに決めたのでした。
 そもそもなぜバリ島なのか。バリアフリーの視点でやはり安心のハワイや、もっと近場で台湾あたりも候補に上りました。ハワイは飛行時間が長く現地の物価も日本並みで、頑張って行ったものの限られた予算のなかで、とっておきのラグジュアリー感を果たして得られるのかどうかは未知数。台湾は以前に夫婦で何度か行きましたが、あまりにも「小ネタ」すぎる観光地が果たして母の心に響くのかはなはだ疑問で、しかもバリアフリー視点で、まずは無理だと判断。結局、私たち夫婦が新婚旅行で行ったことのあるバリ島なら、現地の人たちも親切だし、物価も安く、日本では考えられない料金でガイド&ドライバー付きの専用車が利用できるので、物価の安さとマンパワーでなんとかいい旅できそう、とまあ、その程度の選考理由だったわけです。

 

関西空港
ガルーダ・インドネシア航空 GA883便

 自宅から関空までは自家用車で。空港ターミナルビル隣の身体障害者専用スペースに預けました。団体受付のバリ王カウンターでチケットを受け取り、となりのカウンターでインドネシア入国ビザ料金を日本円で支払います。ガルーダ・インドネシア航空のチェックインカウンターでは、並ぶことなく手招きで案内していただきチェックイン。自前の車椅子は預かり手荷物として預け、以後乗降口までは空港の車椅子を使用します。関空とデンパサールでの車椅子の配車もろもろすべてバリ王さんが手配済みです(事前に使用する車椅子のたたみ時のサイズや重量、機内に持ち込む2本杖のサイズなどの情報をバリ王さんにお伝えしました)。カウンター前にはすでに車椅子が用意されていました。関空においてのガルーダ・インドネシア航空のグランドスタッフ業務はどうやらすべて日本航空が委託されているようで、チェックイン後はすべてがJALクオリティー。スタッフの方が重い母の車を押してくださり、セキュリティーも出国もすべてショートカットで案内していただけます。車椅子利用者はすべてにおいて優遇されます。ありがたいことです。出国のちの免税店あたりで、スタッフさんとバトンタッチ。搭乗ゲート集合の時間を決めます。母はしばし免税店で化粧品などをショッピングし、リニアに乗って搭乗ゲートに向かいました。そしてゲートでは車椅子利用者は誰よりも先に、機内に案内してもらえます。やはり乗降口までスタッフの方が車椅子を押してくださいます。機内はガルーダのCAさんがサポートし、杖で席に向かいます。席はエコノミーでしたが、機内は幾分空きかげんだったこともあり、CAさんの気遣いで、母には入り口に近い2席分をあてがっていただけました。
 24年前の新婚旅行のときにもガルーダを利用しました。あの頃はまだ後尾に喫煙席があって、パーサーと雑談する乗客のおにいちゃんがパチパチと火の粉の落ちる甘い香りのチョウジ入りタバコをふかしていたり、CAさんも(当時はスチュワーデスですね)乗客と軽口を言い合っている風で、かなりフランクな雰囲気だったのですが、さすがに今はそんなこともなく、みなさんきびきびとお仕事をこなしておられましたが、前席にいた小さなベビーをCAさんが抱きかかえてあやしていたりと、あたたかな雰囲気に変わりはありません。
 インドネシアの入国審査は機内でスムーズに完了。席ポケットのなかの機内誌にある記入例を見ながら回ってきた書類にもろもろを記入するのでいたって簡単です。ちょっと前まで私の斜め後ろの席でくつろいでいた私服のおにいちゃんが突然制服に着替えて審査官として登場したので、なんだか親しみが持てました。



デンパサール ングラライ空港

 他の乗客が降りきってから機外に。ちゃんとボーディング・ブリッジが繋がっていたのでちょっと安堵。ちなみに24年前はタラップで降りました。乗降口前では車椅子に手をかけたスタッフの方(男性でした)が迎えてくださいました。
 ここでもスタッフの方が母の車を押し、ショートカットで案内してくださいます。預かり手荷物の引き取り場にて、丁寧にビニールで包まれた自前の車椅子を引き取ったところで、私の帽子を機内に置き忘れたことが発覚。スタッフの方にその旨伝えるとすぐさま手配してくださり、帽子は無事手元に。車椅子も入れ替え、お世話になったスタッフの方ともこれまで、と思いきや、その後のセキュリティーチェックでも手を貸してくださり、バリ王現地ガイドと合流後、最終的には空港から5分ほど歩いた送迎車の駐車場まで、母を押してくださいました。まだ両替前で現地通貨の持ち合わせがなく心づくしも出来ないなか、軽く会釈をして立ち去ったスタッフのおにいちゃんには感謝いっぱいです。



最初の宿泊ホテル
グランドハイアットバリ

 2011年のASEAN首脳会議のときにはオバマ大統領も宿泊したアメリカ資本のホテルです。バリ島南部、ヌサドゥア地区では老舗の部類ですが、バリアフリー環境はどうでしょうか。ここではそのあたりの視点で簡単にレポートしたいと思います。


 私たちの泊まったのは一番お安い「グランドルーム」というカテゴリー。バリの海が沖縄などに比べて見劣りすることは知っていたので、特に海が見えることにはこだわりませんでした。完全車椅子の方向けに「バリアフリールーム」もあるようですが、今回は普通のお部屋です。部屋の中から、それほど広くもありませんがテラスまで車椅子で出ることもたぶん可能だと思います。私の部屋の前には蓮池のあるお庭がありました。バス、トイレ含めお部屋は、杖使用で少しだけ歩ける状態の母でも、使用に差し支えはありませんでした。ただ、シャワールームには椅子が欲しかった。というのも、出発のずいぶん前からバリ王さんを通じて、シャワールームに椅子を用意してほしい旨を確認していたのですが、ホテルからの返答は「できません」とのこと。沖縄のホテルでは何も言わなくても障害者用のバスチェアーが用意されていたりして、当たり前にあるもの、と思っていたのですが、バリ島ではそうではなかったようです。現地チェックイン時に再度交渉してみるも、結局用意してはいただけませんでした。「プラスチックのよくあるスツールでもいいです」と聞いてみたところ「プラスチックは危ないのでだめです」とのこと。どうやら「保証問題」からみのNOではないかと思えました。




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部屋前の眺めはこんな感じ。
朝にはこの大きなネムノキに
リスたちが駆け回る姿が見て取れました。
目の前の蓮池では夜になるとカエルの大合唱です。
カエルの鳴き声は日本のトノサマガエルと違い、
かなり上品な音色で
日本のカジカガエルの鳴き声に似ている気がします。
カジカガエル似の大合唱は秋の虫の音を思わせます。




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お部屋のテラス。
外からいくらでも進入可能なところが
便利なような、怖いような(笑。
もちろんテラス側の引き戸に鍵を掛けて眠ります。
今回は母が車椅子利用だったので
フロントから一番アクセスのよい部屋に
案内してくださったようです。
このホテルは宿泊棟がいくつかと、ショップエリア
レストランエリアという具合に分かれていて
基本的に屋外を徒歩で巡るつくりです。




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ショップアーケード付近。
幾分高低差もあり階段は多いのですが
おおまわりでもスロープは必ずあります。
一度、車椅子でレストランに行こうと迷っている時に
近くにいた従業員の女性に声をかけたところ
業務用のエレベータで階下のレストランまで
案内していただいたことがあります。




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よく広大な敷地、とこのホテルのことが
紹介されています。
さすがに車椅子単独で敷地内を巡るには
相当の腕力が必要ですが
介添え付き車椅子であれば
そこそこ歩ける広さなのでご安心を。
花々も豊富で楽しい散策ができます。
ただ、ホテルからビーチまで多少の高低差はあります。
とはいえ車椅子の母を妻が押せていたので
恐るるに足らず、というところでしょうか。
雨期の突然の雨に備えて
ところどころに傘が用意されています。




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ビーチ脇にずっと続く遊歩道。
ランニングにも最適です。




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ビーチ付近を車椅子で進む。
コンクリートがところどころ割れていて
時々つんのめりますが
まずまず快適です。
日差しがきついので
日中の帽子は必須です。




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ビーチサイドの
イタリアンレストラン「サルサ・ヴェルデ」。
車椅子で進入可能です。
昼間の入り口付近はそこそこ暑いので
エアコンの効いた中がおすすめですが
そこまでには3段ほどの階段があります。




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「サルサ・ヴェルデ」にて朝食。
ここでは
朝の涼しい時間に
ビュッフェスタイルの朝食を
とることができます。
朝食は宿泊全プランに含まれているので
フリーパスで部屋番号を聞かれることはありません。
朝食がとれるレストランは
私たちのエリア付近には
フロント近くに、あともう一軒
「ガーデンカフェ」というところがありました。
ここはフロントから続く下り坂がかなり急なので
バックでゆっくりやり過ごす必要があるのと
正面入り口は階段のため裏の入り口に
回らないといけないなど、
近くても車椅子移動には不便でした。
ただ、屋内なのでハエも少なく
涼しくて快適です。




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車椅子でもアクセス可能なプールサイド。
プールはいくつかありさほど混雑もしていません。
場所を選べば手すりのある緩やか段差で
水に浸かれるところがあります。
これはリゾートエリアでは貴重かもしれません。
バリ島沿岸部は晴れ曇り関係なく
とにかく蒸し暑いので
プールに浸かって気軽に涼を得たいところです。
水温は、入り際のストレスがないあたたかめ。
もしかすると温水なのかもしれません。




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広々とした白いビーチは人もまばらで
ヌサドゥアの浜には物売りもほとんどいないので
ゆっくりできそうです。




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ホテル内の動物たち#1
リスはあちこちにいます。
手から餌をというほど人慣れはしていませんが
部屋のベランダにも出没するようです。




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ホテル内の動物たち#2
白鷺は日本でもよく目にするので
さほどめずらしくはないですが
運が良ければ池の魚を捕食するのを
目撃できるかもしれません。




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ホテル内の動物たち#3
バリの犬たち。
昭和時代の日本の村落みたいに
放し飼いの犬が多いバリ島ですが
こんなリゾートにも
やっぱりいました。
耳の立ったしっぽに毛の少ない
バリ犬です。




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ホテル内の動物たち#4
ビーチサイドのイタリアンレストラン
「サルサ・ヴェルデ」の池にいた水トカゲ。
体長1メートルほどもある大きなトカゲです。
現地では「アルー」と呼ばれます。
水辺に生息しているようで
気にしてチェックしていくと
バリ島のあちこちで見ることができます。




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ホテル内の動物たち#5
蓮池にコイ。
日本の錦鯉は
今や世界標準なのかもしれません。




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ゆったり落ち着いた風情の
フロント付近。
朝にはいっせいに蓮の花が開きます。



介添え付き車椅子で行くバリ旅行の記録 その2に続く。

by pechkana | 2013-01-22 21:01 | | Comments(0)
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